百円読書(税別)

百円で買った本を読み、ノートします。

#1 西原理恵子『パーマネント野ばら』★★★★

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古本屋の100円コーナーで売られている本には、どこか切なさがつきまとう。あんたはいらんと放り出された捨て猫のような。失礼ながら、本としての価値を否定されているかのような。でも、そんな「百円本」からも、読書の愉しみは得られるのだ。そんな「百円読書」を、メインブロク「自治体職員の読書ノート」のいわばスピンオフとして、やってみたいと思う。ちなみにここのアドレス、そういう「実験場」としての扱いなので、コロコロ内容が変わる。ご承知おきください。

 

さて、一発目は西原理恵子『パーマネント野ばら』。著者自身が登場しない純粋フィクションだが、港町という設定はあからさまに著者の出身地、高知を思わせる。抒情的といえばそうなのだが、この人の抒情は、ムチャクチャで猥雑でパワフルなサイバラ節と表裏一体の迫力があってあなどれない。海や山の淡い絵柄と、フィリピンパブや美容室の原色ぎとぎとのコントラスト。だが、その原色ぎとぎとの裏側にある切なさや淋しさが、そこはかとない抒情につながっている。

「流した涙のかずだけ、人間は大きくなれるんだよ」

「その言葉がホンマやったら

 この港の女は全員

 300メートル以上の巨人になってますがなー」